コンサルタントとして10年以上の経験を持つcococo太郎によるコンサルタント的PowerPoint資料の作成テクニックを紹介。
コンサルタントになる人、コンサルタントだけどPowerPoint資料作成に悩んでいる人、PowerPoint資料作成がもっと上手くなりたい人必見です。

この記事はこんな方にオススメ

  • コンサルタントになる予定がありPowerPoint資料作成の経験が少なく不安がある方
  • コンサルタントとしてうまくPowerPoint資料作成が出来ず悩んでいる方
  • コンサルタントのPowerPoint資料作成が更に上手くなりたいと思っている方

この記事を読むと

  • PowerPoint資料作成のステップと各ステップにおける実施事項が分かります

本記事は後編となります。まだ前編をご覧になられていない方はこちらからどうぞ。

PowerPoint資料作成のステップと実施事項

PowerPoint資料作成ステップの全体像は大きく6つに分かれます。

PowerPoint資料作成のステップは大きく6つになります。

事前準備:
 ①目的設定
 ②ストーリー作成
 ③情報収集

PowerPointスライド作成:
 ④スケルトン作成
 ⑤スライド作成
 ⑥流れ整理

後編では、ステップ④、⑤、⑥について詳しく見ていきます。

ここからはPowerPointを実際に使った作業となります。

5.ステップ④:スケルトン作成

PowerPointを使った作業の一つ目はスケルトンの作成です。

スケルトンとは、タイトルとスライドメッセージを記載した複数枚スライドのことです。

PowerPointを開いてスライドを作り始めた際によくある失敗事例として、スライドを最初から1枚ずつ作ってしまうことが挙げられます。

最初からスライドを1枚ずつ作り始めてしまうとスライドの全体像が見えないまま細部を作りこんでしまい、迷走して不要なスライドを作成してしまう、ストーリーが崩れる、そして結果的に資料が目的を達成しないもの(伝えたいことが伝わらない)になってしまいます。

また、資料作成に要する時間が把握できず、タスク管理やスケジュール管理をすることができなくなります。

スケルトンを作ることでこの失敗は防ぐことができますので、ぜひPowerPointを開いたらまずはスケルトンを作る、という癖をつけましょう。

スケルトン作成のポイント
  • スケルトンを作成することでスライド全体の構成とストーリーがより明確になる
  • 資料の全体像が把握できるため、資料作成に要する作業時間の見積もりが可能になる
  • タイトルとメッセージラインのスライド以外に、表紙や目次といった必要なスライドも用意する

6.ステップ⑤:スライド作成

スケルトンが作成できた後は、ステップ⑤である各スライド作成を進めていきます。

ここでは、これまでに策定したスケルトンのタイトル、スライドメッセージ、スライドタイプに基づいてスライドのボディを作成します。

スライド作成時には様々なルールやスキルを用いることで、相手に伝わりやすく分かりやすい資料とすることが可能です。

スライド作成時のルール
  • レイアウト
  • 文章
  • 文字
  • 色    など

スライド作成時の各ルールは別記事で詳細を説明します。ぜひこちらも併せてご覧ください。

7.ステップ⑥:流れ整理

最後のステップは資料の流れの整理です。

資料の流れを分かりやすくして、資料全体の統一感を出すことで資料の分かりやすさを向上させます。
特に資料のボリュームが大きくなればなるほど意識して資料の流れを整理するようにしましょう。

流れ整理のポイント
  • セクションごとの目次スライド
  • パンくずリスト
  • 資料内容の要約ページ
  • スライド間の色と順序の統一
  • フォント・書式の統一

セクションの目次スライド:

資料のセクションごとにセクション冒頭に目次を挿入して、全体像とこの後説明するセクションの位置づけを示します。

パンくずリスト:

パンくずリストで全体の中でのスライドの位置を示します。
パンくずリストはスライドの右上に配置をします。
また、パンくずリストを使う場合は、冒頭スライドでリストの全体像を示しておきます。

資料内容の要約ページ:

資料全体あるいは複数ページの資料内容を1枚のスライドで要約して各スライドの前に掲載します。
資料全体の内容や全体感を詳細な内容よりも前に示すことができるため、詳細な内容をより理解しやすくなります。

スライド間の色と順序の統一:

複数のスライド間で同じものを意味する色は同じ色を使用します。
また、要素を並べる際は複数のスライド間で同じ順序に揃えます。

フォント・書式の統一:

資料全体を通してフォントや書式は統一を行います。

スライド間でフォントや書式が揃っていない場合、資料の品質が下がり印象が悪くなるため、必ず最後にチェックをしましょう。

  • フォントの統一
    • PowerPointの「ホーム」→「フォントの置換」から一括での置換が可能です
  • 書式の統一
    • 書式のコピー(Ctrl+Shift+C)と書式の貼り付け(Ctrl+Shift+V)で各図形の色や枠線の太さなどの書式を揃えていきます

スライドを作る時のルール

スライド作成時の各ルールは別記事で詳細を説明します。ぜひこちらも併せてご覧ください。

オススメ本

cococo太郎がコンサルタントのPowerPoint資料作成を勉強するならコレだ!!というオススメ本を紹介します。


PowerPoint資料作成 プロフェッショナルの大原則、という本がオススメです。
正直この1冊だけまずは読みましょう、というレベルで私は愛用してほしいと思っています。

オススメ理由
  • この1冊で、PowerPointの資料作成の全体像から細かいスライドルールまで全てのPowerPoint資料作成のルールを網羅して学ぶことが可能である
  • ショートカットキーやクイックアクセスツールバー、配布資料の印刷やプレゼンのコツなど、資料作成に係る細やかな周辺テクニックにも言及されている点も使い勝手が良い

基本的には上記一冊をベースに、あとは自分で色々とPowerPoint資料作成を進める中で苦手に感じる部分についての本を読む進め方が費用も抑えられて効果的にスキルアップ出来るので良いと思います。

強いてもう1冊挙げるとすれば、超・箇条書き、という本をオススメいたします。


オススメ理由
  • 箇条書きのテクニックを様々な具体例を用いて丁寧に説明しているのでイメージを掴みやすい
  • 箇条書きの基本的なテクニックから、より高度化させるためのテクニックが紹介されており、箇条書きが苦手な方から一定のレベルに達している方の両方にも参考となる内容である

会議時のメモ取りから報告資料のエグゼクティブサマリまで、箇条書きはコンサルタントにとって利用シーンが多いスキルとなります。

コンサルタントにとって必須スキルの1つとなりますので、1冊本を持ってしっかりと勉強しても良いと思います。

まとめ

想像以上にボリュームが多い記事となってしまいしたが、いかがでしたでしょうか。(笑)

コンサルタントにとってPowerPoint資料作成は重要なスキルだと思います。うまく資料が作れるか作れないかで評価も大きく変わってきますよね。

ぜひ本記事が皆様にとってPowerPoint資料作成のスキル向上の一助になれば幸いです。