コンサルタントとして10年以上の経験を持つcococo太郎によるコンサルタント的PowerPoint資料の作成テクニックを紹介。
コンサルタントになる人、コンサルタントだけどPowerPoint資料作成に悩んでいる人、PowerPoint資料作成がもっと上手くなりたい人必見です。
本記事の関連記事は以下です。
本記事で説明する細かいスライドルールの前段となる資料全体の立て付け方や資料作成のステップを説明していますので、こちらも併せてご覧ください。
結論:スライドのボディは各ルールに従って作成すれば問題なし

PowerPoint資料の各スライドのボディを作成する際は、各スライドルールに従って作成することで、相手にとって分かりやすく見やすいスライドとすることが可能です。
各スライドルールを覚えるまでは大変かも知れませんが、スライドルールを確認しながら繰り返しスライドの作成を行うことで、意識せずともスライドルールを守ったスライドを作れるようになります。

スライド作成のルール全体像
スライド作成のルールは大きく5つのカテゴリがあります。

- レイアウト
- 文章
- 文字
- 色
- 強調
スライドは上記5つのルールを守ることで相手にとって分かりやすく見やすい資料とすることが可能です。
ここから1つ1つの要素を詳しくご紹介します。
1.レイアウト
レイアウトで守るべきルールには、情報の配置の仕方やグルーピングの考え方、余白の重要性などが挙げられます。
レイアウトの大原則


- スライドにおける情報の配置はZ型に配置する
- 人の目の動きがZ型に動くため、情報もZ型に配置することで違和感なくスライドを読むことができます
- メッセージが1つにならず、伝えたいことがブレたスライドになることを避けるため、スライドに載せる情報は多くとも2つまでにすることが望ましい
情報のグルーピング

- 関係する情報は近くに配置して情報をグルーピングすることで理解しやすいスライドとすることが可能
余白

- 情報を認識しやすくし、資料の見やすさを向上させるため、適度な余白を設けることを意識する
- 図形内の文字回りには余白を作る
- 図形やテキスト等の間は余白を持たせる。特に情報の固まり(グルーピング)を意識して、余白の大きさに変化をつける
※情報の固まりと固まりの間は大きめの余白を設ける等
位置揃え(上下左右、中央)

- Boxやテキスト、アイコンなどは縦横にズレのないように配置して、位置を揃える
- Boxやテキスト、アイコンなどの中央を上下左右に揃える
- 見栄えがよくスライドの印象を向上させるために重要である
間隔や長さの揃え

- 同じ図形を複数並べる際は縦と横の長さを揃える
- 同じカテゴリや粒度を示す図形は同じサイズにすると相手が視覚的に同じカテゴリや粒度を示す事を理解しやすい
※①、②、③は方法という同じカテゴリであるため、横幅を同じ長さにする、等 - Boxやアイコンなどの間隔は揃える
スライド間の揃え

- 複数のスライドに跨って同じレイアウトを使用する場合は、スライド間でレイアウトを揃えることを意識する
- 図形やテキストの配置位置(特に左上)をスライド間で揃える
- 図形のサイズをスライド間で揃える
- スライドを移動させる際に図形の配置位置やサイズにガタツキが出ずに見栄えが良くなる
サブタイトル

- スライドには基本的にサブタイトルをつけることを推奨する
- サブタイトルはボディの内容を一言で示す名称をつける
- サブタイトルはテキストBoxと直線の図形で作成する
- 特にタイトルとボディの内容が一致しない場合にはサブタイトルをつけることが重要
レイアウトに関するルールは以上です。
それは知らなかった。。。!というものが一つでもあればぜひ取り入れてみてください。
2.文章
文章で守るべきルールには、行間と改行があります。
行間

- 文章間は必ず行間を設ける(最低3pt)
- 文章の情報グルーピングが変わる場合は、広めの行間を設けることで、異なる情報であることを視覚的に示す
改行

- 改行は文章や言葉の意味が伝わりやすい位置で行う
- 単語の途中で改行されている場合は、改行位置を調整して言葉のかたまりを分かりやすくする
- ただし、文章の終わりがガタガタになるほどの改行は行わない
(感覚的に2,3文字程度短くなる改行が限度) - そのほか、敬語や全角/半角、言い回しなどを工夫して、言葉のかたまりが分かりやすい状態で改行されるよう見栄えを意識することが重要
3.文字
文字で守るべきルールには、フォントと文字サイズがあります。
フォント

- 文字のフォントは資料全体で統一する
- フォントは視認性が高く、太字との差分が大きいものを使う
- Meiryo UI推奨 ※ただし、会社やプロジェクトのルールに準拠することが基本
文字サイズ
- 文字サイズは資料全体で統一する
- 同じレベルの文章や見出しの文字サイズは統一する
- タイトルは28pt、スライドメッセージは20pt など
- 同じカテゴリや粒度を示すものの文字サイズは同じサイズに統一
- 文字サイズは最低12pt以上を推奨
4.色
色で守るべきルールには、使用色数と強調色があります。
使用色数

- スライドは多くの色は使わない
- 基本的には1系統の基本色(ベースカラー)の濃淡で強調や関係性の表現を行う
- 原色は使用せず、明るさや彩度を抑えた色を使用する
強調色

※ロボットの顔みたいになってしまいました・・・(笑)

- 強調する色(アクセントカラー)を用いて強調を行う
- 強調色は補色を使う事でより一層目立たせることが可能である
- 補色は色相環の対角上にある色である
5.強調
強調で守るべきルールには、太字と下線、色があります。
太字と下線と色

- 文章を強調する際は、太字、下線及び色による強調をそれぞれ利用する
- いずれの強調方法も多様しすぎると却って重要箇所が分かりづらい資料となるため、場所を絞って利用する
オススメ本
1つ1つのスライドの作成ルールを学習するのにオススメの本はこちらです。
デザインにフォーカスして各スライドルールをまとめてくれているため、見やすい資料を作る際の参考になる本です。
また、関連記事で紹介している下記の本もスライド作成のルールを学習する際に非常に参考になります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
スライドのボディ部分は5つのカテゴリのルールを守って作成することで、各段に分かりやすく見栄えのよいスライドを作成することが可能です。

ぜひスライド作成時に練習していって資料作成スキルを向上させていただければと思います。
まだまだ他にも資料作成に関するルールはありますが、それはまた別の機会で紹介できればと思いますので今日はここまでで。
(記事がどうしても長文になってしまいがちです、、、コンパクトにまとめるというのは難しいですね・・・笑)